医者と病院に殺されないための知識ブログ

医療界は現代医学に支配されており、標準治療を受けることが常識とされています。が、それによって多くの命が失われているのです。この事実を日本人に伝えるのがこのブログの目的です。

「イレッサが悪いのではなく抗がん剤の専門家がいないから」の嘘



✳️【抗がん剤で治るがん】

 抗がん剤を使う目的の1つ目は、「抗がん剤でがんを治すこと」です。 


 血液がんは抗がん剤がよく効くというのは知られていますが、固形がんのなかでも「胚細胞腫瘍」「子宮絨毛がん」などのがんは、抗がん剤が治療の第一選択肢になります。血液がんと同じで抗がん剤に対する感受性が強いため、抗がん剤をしっかり使えば治すことができるのです。ところが、こうした抗がん剤で治るがんさえ、きちんと治されていないという現実が日本ではあります。 


 理由は、抗がん剤の専門医である腫瘍内科医ではなく、一般医、それも外科医が治療する場合が多々あるからです。(中略) 抗がん剤は使い方を間違えれば命にかかわります。以前には、肺がんに承認されている「イレッサ」で「間質性肺炎」による副作用死が相次ぎ、マスコミを騒がせたことがありました。「夢の新薬」と称されながら、多くの副作用死を出してしまったことで、「イレッサは効かない」「イレッサが悪い」と、イレッサを処方され、副作用により死亡した患者さんの遺族が「薬害」として、国や製薬企業を訴え、起訴にまでなりました。最高裁まで行き、結果的には、原告側の主張は棄却されました。(中略) イレッサという薬が悪いのではなく、実は正しい使い方を守らなかった医師が悪かったのです。適切に使っていればたくさんの患者さんが亡くなることはなかったと思います。イレッサ事件の真相には、「抗がん剤の非専門家が過剰な処方をしてしまったこと」があると思います。 勝俣範之〈医療否定本の嘘〉より



✔️【反論〈「血液がんに抗がん剤がよく効く」はいいすぎ〉】

 血液がんが抗がん剤で治る可能性があることは事実です。


 しかし「抗がん剤がよく効く」という言い方は牽強付会です。


 近藤誠によると抗がん剤による血液がんの治癒率は頭打ちになっており、高齢者にいたっては治癒はほとんど期待できないそうです。



【苦しいいいわけ】

 また、イレッサについては小学生レベルの苦しいいいわけです。


 仮にその話が本当だったとしても、それはそれで自分の首を自分で絞めるようなものです。 使い方をちょっとでも誤ったら死ぬような薬──そんな危険極まりないもの、その薬にメチャクチャ精通している、使い方がメチャクチャ上手な、専門家の中の専門家以外の人間には指1本触れさせないようにする──こんなこと当たり前のことです。


 「抗がん剤治療というのはそんな当たり前のルールすら守られていない、メチャクチャいい加減な管理のもとでおこなわれているんですよ」と言っているようなものです(笑)。 


 仮に、本当にイレッサにがんを治す効果があったとしても、私は抗がん剤治療を受けるのは遠慮しておきます。



【まとめ】

 ●血液がんが抗がん剤で治ることかあるのは事実だが、「よく効く」という言い方は牽強付会。


 ●「イレッサが悪いのではなく、腫瘍内科医がいないから死者がたくさん出たのだ」という意見は苦しすぎるいいわけでしかない。



🏥国民病のがん。手術などの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。

がんは3大標準治療では治らない!がん食事療法を知ってください!


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がん治療論争!勝俣範之vs近藤誠編(勝者はあなたが判断してください)目次

「分子標的薬ハーセプチンで世界中の人々が救われている」の嘘



✳️【分子標的薬ハーセプチン】

 抗がん剤で治癒率が向上する例をご紹介しましょう。乳がんの「ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)は固形がんに世界で初めて承認された分子標的薬です。(中略) HER2陽性の乳がんの術後患者さんを対象に、標準的な抗がん剤治療にハーセプチンを加えた群と加えなかった群にランダムに振り分けて比較した臨床研究があります。予後を10年後まで追跡した結果が2014年に公表されました(J Clin Oncol 2014)。 


 ハーセプチンを投与した群の10年生存率は84%で、ハーセプチンを投与しなかった群では75・2%でした。つまり、ハーセプチンを使うことで10年生存率が8・8%も上がったのです。無病生存率も、ハーセプチンを投与した群では73・7%、非投与群では62・2%で、ハーセプチン投与群のほうが良い成績でした。 


 がんの生存率は、通常は5年生存率を算出するのですが、乳がんは、5年を過ぎても再発が見られるため、10年の長期の経過観察が必要といわれています。この結果は、10年の経過観察結果であるため、より信頼性が高いといえます。また、乳がんに対する分子標的薬のハーセプチンが再発も減らし、治癒率も向上させているという証拠になります。しかも、11人に1人の患者さんがハーセプチンによって救われたということですから、とても大きな成果。現在、世界中で毎年数十万人の人がハーセプチンによって命を救われているといわれています。 勝俣範之〈医療否定本の嘘〉より



✔️【反論〈胃がんの抗がん剤のペテン論文〉】

 まずはこちらの記事を読んでください。


 新潟大学医学部の岡田正彦名誉教授が、延命効果があるとされる胃がんの抗がん剤の論文のペテンを暴いています。


岡田正彦教授が暴いた胃がんの抗がん剤の論文のペテン


 このような例もあるので、ハーセプチンとやらの効果が本当かどうかわかったものではありません。



【QOL(生活の質)】

 そもそもQOL(生活の質)はどうなのでしょうか?


 ハーセプチンで何年か長く生きられたとしても、ひどい副作用や後遺症に苦しめられるのでは意味はありません。


 「勝俣医師はハーセプチンでがんが治癒する言ってるぞ」という声が聞こえてきそうですが、「●年生存率」というもののペテンはこちらの記事で確認してください。


がん3大標準治療・5年生存率の罠



【まとめ】  

 ●勝俣範之はどう考えても都合のいいことしか言っていない。



🏥国民病のがん。手術などの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。

がんは3大標準治療では治らない!がん食事療法を知ってください!


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「近藤誠は相談に来た乳がん患者を邪険に扱った」の真相



✳️【手術で回復した乳がん患者】

 実際に「放置療法」を勧められた患者さんの体験を紹介しましょう。 


 50代のある女性は、左乳房に8センチの腫瘤を自覚し、当時慶応大学にいた近藤医師を受診したところ、乳房、腋窩リンパ節転移を認め、ステージ3Aと診断されました。乳がんのステージ3の場合、リンパ節転移はありますが、まだ手術は可能で、積極的治療により治癒する可能性も40~50%あります。 


 ところが近藤医師は、この患者さんに、「がんで、余命半年から1年」「手術しても100%死ぬ」と説明し、手術も抗がん剤も勧めませんでした。患者さんも悩んだ末、放置することに決めたそうです。 


 その後、7ヵ月間放置し、がんが10センチ大に膨れ上がり、皮膚を破り、出血するようになりました。近藤医師に見せたところ、「血なんて出ていない」と一言。信じてくれないので、血のついた下着を見せたら、「血ではなく、汗だ」と。痛みを訴えても鎮痛剤さえ処方されなかったそうです。 


 さすがに不審に思い、助言を求めて別の病院を受診したところ、もはや手術ができる状態ではなくなっていましたが、抗がん剤治療を受けることで手術が可能となるかもしれないと説明を受けました。ところが主治医である近藤医師のところに戻り、相談すると、「抗がん剤はダメだ。そんなことをしたら死んでしまう」と。結局、彼女は転院し、抗がん剤を3サイクル受けました。その結果、がんも6センチ大まで縮小しました。この時点で手術も可能となったのですが、再度、近藤医師を受診した際に手術を反対され、その後、また、がんを放置することとなってしまいました。 


 初診から3年半後、彼女は私の外来を受診されました。もはやがんは手術できる状況ではなくなっており、多発転移を起こしていました。痛みの治療を十分におこない、彼女はQOLを最大限に尊重した治療をおこなうこととなりました。ピアノを弾くことを職業にしている方だったので、しびれの副作用が少ない抗がん剤でがんの進行をコントロールし、その間、ピアノのリサイタルを開くこともできました。最終的に、彼女はお亡くなりになられましたが、抗がん剤治療をおこないながらも、彼女らしい時間を過ごせたのではないかと思います。 


 初診の段階では、手術ができたのですから、初診時に適切な治療を受けていたらと悔やまれますが、患者さんは、わからないのです。誰でも、がんという病気自体、怖いでしょうし、手術も抗がん剤も好んで受けたいものではありません。そんなときに、「放置がいい」と言われれば、ついついなびいてしまうのではないでしょうか。 勝俣範之〈医療否定本の嘘〉より



✔️【真相〈エピソードの信憑性〉】

 医学的なツッコミはほかの記事を参考にしてもらうとして、私はこのエピソードの信憑性について述べたいと思います。


 近藤誠〈抗がん剤は効かない〉からとある文を引用します。


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 (前略)立花隆 このマニュアルが絶対に注意しなくてはいけないこととしてあげているのが、家族に対して、「当院として、もうできることはなにもありません」という、その一言だけは絶対言ってはいけないということなんです。 


 近藤 同感です。どういう患者さんでも、どういう状況でも、医者や看護師が提供できることというのは、いくらでもあるんです。治らない場合でも、苦痛があれば、それを取ってあげましょうとか、苦痛がなければ、今後どういうふうに生活していくかをアドバイスするとか、あるいは、なにかがあれば私のところにまたいらっしゃいと言ってあげるとか。そういう態度で、その患者の今後に責任を持つことはできるはずです。「なにもできません」というのは、やっぱりまずいと思います。

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……この文を読む限り、近藤誠が患者に対して「血なんて出ていない」「血ではなく汗だ」なんてことを言う人間とは到底信じられません。 


 近藤誠に詳しくない人たちは近藤誠のことを、「がん患者に放置ばっかりをすすめる人なんでしょ?」といった漠然としたイメージしか持っていないと思われますが、実際はまったく違います。


 がん患者1人1人の細かい症状、状態に応じて、最善と思われる医学的アドバイスを果てしなく詳細にする人です。


 こうした理由から、勝俣範之の紹介したエピソードはどうにも怪しい匂いがするんです。



【レアケースを歪曲】

 近藤誠は毎年膨大な患者の相談にのっていた人なので、エピソードに近い感じの出来事も中にはあったのかもしれません。


 しかし、セリフの部分などは、どう考えても近藤誠を貶めるために歪曲されたものです。 


 しかし、私がこれだけ言っても、近藤誠の本を読んだことがない人たち、間違った常識に縛られた人たち、そもそも読解力のない人たちは、勝俣範之の作り話のほうを信じてしまうのだと思いますが……。



【まとめ】

 ●勝俣範之の紹介したエピソードは、明らかに歪曲されたものである。



🏥国民病のがん。手術などの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。

がんは3大標準治療では治らない!がん食事療法を知ってください!


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