メタアナリシス(メタ分析・メタ解析)の嘘と罠
【エビデンスレベル】
現代医学では、なんらかの治療行為の信憑性や効き目の高さを表す「エビデンスレベル」というものがあります。
エビデンスレベルが低いほど信憑性・効き目が低く、エビデンスレベルが高いほど信憑性・効き目が高いとされています。
【メタアナリシス】
そのエビデンスレベルで最高位に君臨するのがメタアナリシス(メタ分析、メタ解析とも言う)というもので、複数のランダム化比較試験をまとめて分析するというものです。
よく医者の書いた本にも「メタアナリシスによって有効性が証明されています」といった文を見かけますが、彼らは最高のエビデンスレベルを誇るメタアナリシスを黄門様の印籠のごとく掲げているわけです。
ところが、そのメタアナリシスには恐ろしい罠が潜んでいる場合があるのです……。
【不自然な乳がん検診メタアナリシス】
一例を紹介します。
スウェーデンでおこなわれた5つの乳がん検診のランダム化比較試験を集め、メタアナリシスをおこなった論文が存在します(Lancet2002)。
まずは5歳刻みで分析したところ、乳がん検診の有効性は見つけられませんでした。次に同じデータを──
・55~64歳
・60~69歳
・65~74歳
──と、分けて分析したところ、この3つの年齢層で乳がん死亡の減少が認められ、「だから乳がん検診は有効だ」と論文は結論付けられています。
しかし、年齢の不自然な刻み幅を見ればわかるように、都合のいい結果が出るまで様々な年齢の組み合わせを繰り返したであろうことは明白です。
【岡田正彦教授の批判】
新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦は「この論文は統計学的に間違っている」と断言しており、「自分が勝つまで続ける徹夜マージャンのようなものだ」と批判しています。
このように、メタアナリシスには不正が潜んでいる場合があるため、「メタアナリシスのためのメタアナリシス」という揶揄の用語まで存在するそうです。
これでわかってもらえたと思いますが、たとえ最高のエビデンスレベルを誇るメタアナリシスで有効性が証明されていたとしても、それをぜったいに鵜呑みにはしてはいけないのです。
【参考資料】
岡田正彦〈医者の私ががん検診を受けない9つの理由〉
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