医者と病院に殺されないための知識ブログ

医療界は現代医学に支配されており、標準治療を受けることが常識とされています。が、それによって多くの命が失われているのです。この事実を日本人に伝えるのがこのブログの目的です。

「糖質制限でがんを治すことはできない」の嘘



✳️【糖質制限でがんは治るのか】

 イギリスにキャンサー・リサーチUKという、がんの研究と啓蒙を目的とした世界最大級の団体があります。 


 この団体が提供している情報を参考にして、食事ががんにどのような影響を与えるのか見ていきましょう。 


 読者のみなさんの中には、「がんは糖質を栄養素にするため、糖質を減らすことでがんの進行をゆっくりにできる(もしくはがんを縮小させることができる)」と耳にしたことがある方もいるでしょう。 


 しかし、残念ながら、いわゆる糖質制限ダイエットが、がんの進行をゆっくりにしたり、がんを縮小させたりする科学的根拠はありません。 


 よく知られた糖質制限ダイエットとして、ケトジェニック・ダイエットと呼ばれるものがあります。 


 これは、一般的に糖質摂取量を制限し、たんぱく質摂取量はあまり増やさず、そのかわりに脂質を多く摂取する食事法のことです。(中略) 


 このケトジェニック・ダイエットががんとどう関係してくるのでしょうか。 


 多くのがん細胞は、表面に「インスリン受容体」および「IGF-1受容体」を過剰に発現していると言われています。 


 これらの受容体に、血液中に流れてきたインスリンやIGF-1という物質がくっつくと、増殖シグナルのスイッチがオンになり、がん細胞の増殖が促進される可能性が示唆されています。 


 食事で糖質を多く摂取する人ほど、インスリン量が多くなります。血液中の糖の量が増えると、結果としてインスリンが分泌されるからです。 


 そのため、食事中に糖質を過剰に摂取すると高インスリン血症(血液中のインスリン量が多い状態)が起こり、がんの進行を速めるのではないかと考えられていました。 


 この理論は1920年代から報告されており、1980年代に入ると、マウスの実験でケトジェニック・ダイエットががんの大きさを縮小させた実験結果が報告されます。 


 ここまでの説明を聞くと、糖質制限はがんに効くのでは思うかもしれません。 


 しかし、人間を対象とした質の高い研究はいまだおこなわれておらず、人間のがんの進行をゆっくりにするという科学的根拠はないままです。 


 数人の患者さんを対象としたごく小規模な研究(手術や抗がん剤などの通常の治療法にケトジェニック・ダイエットを組み合わせたもの)はあるものの、研究の質が低いため、はっきりとしたことが言えないのが現状です。


 「まだわからないなら、がん患者が糖質制限をしてもよいのではないか」と思われるかもしれません。 


 しかし、ケトジェニック・ダイエットはがんに対してメリットがないだけでなく、デメリットがあることがわかっています。 


 ケトジェニック・ダイエットを始めると、ケト・インフルエンザという疲労感、脱力感、消化管症状がしばしば認められます。 


 それ以外にも、心臓の不整脈、腎結石症、便秘・下痢、口臭、筋痙攣、頭痛、膵炎、ビタミンやミネラルの欠乏性(セレン欠乏症など)などの副作用も報告されています。 


 先ほどのキャンサー・リサーチUKも、次のように警鐘を鳴らしています。 


 「がん細胞が糖質のみによって養われているというもっともらしいロジックで、あたかも糖質ががんの進行を助長しているような宣伝文句を目にすることがあるが、糖質を養分にするのは正常細胞も同じであり、糖質を制限することでがんの進行が緩やかになるというデータは存在しない」 津川友介/勝俣範之/大須賀覚〈最高のがん治療〉より



✔️【反論〈1型糖尿病を治す糖質制限〉】

 まず、アメリカ糖尿病学会が糖質制限を2型糖尿病の治療食に採用していることでわかるように、2型糖尿病が糖質制限で治ることは事実なのです。


 ところで、糖尿病には1型と2型の2つがあり、90%以上の大多数を占めるのが2型で、圧倒的少数の1型糖尿病が難病中の難病と言われています。


 が──渡辺信幸という医師が糖質制限の一種であるMEC食療法で、1型糖尿病を治すことに成功しているのです。


 この快挙が論文として医学雑誌に載ったかどうかはわかりませんが、渡辺信幸の〈肉・卵・チーズで人は生まれ変わる〉という本に、MEC食で1型糖尿病を克服した人の実名と顔写真が載っているので、これは間違いのないことだと思われます。



【糖質制限で胃がんを克服したお坊さん】

 また、東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎のとある本に、プチ断食と糖質制限で胃がんを自力で克服したお坊さんのエピソードが紹介されています。


 どこの馬の骨ともわからない人間が紹介しているエピソードではありません。東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎が紹介しているエピソードです。


 その信憑性の高さに疑いの余地はないでしょう。


 また、ベストセラー〈「空腹」こそ最強のクスリ〉で知られる青木厚医師も、ほぼ同じ食生活で舌がんを克服したと述べています。



【ケトン食はがんを治す!】

 最後に日本の糖質制限の第一人者、江部康二医師の〈江部康二の糖質制限革命〉から引用します。


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 糖質制限食は、がんの予防のみならず、治療効果も期待されています。


 治療に関して、カギになるのは、あるレベル以上の糖質制限をおこなった場合に体内で濃度が増してくるケトン体という物質です。


 現在、医学界では、ケトン体をがん治療に用いる研究に注目が集まっています。


 例えば、動物のがん細胞を入れたシャーレにケトン体を投与すると、がんが縮むことがわかっています。


 私にも、糖尿病でがんもあるという患者さんに糖質制限食を指導したところ、がんの存在を示すマーカーの値が下がったという経験があります。


 高雄病院式のスーパー糖質制限食を実行すると、ケトン体の値が高くなり、がんによい効果があったのではないかと考えています。(中略)


 2015年の日本癌治療学会学術集会において、肺がんの末期であるⅣ期の患者さん5人にケトン食治療をおこなったところ、2人が寛解(症状が落ち着き安定)しそれぞれ32ヶ月間と20ヶ月間生存中、1人はがんは残るものの26ヶ月間生存中、あとの2人はケトン食を継続できずに死亡という発表がありました。


 肺がんのⅣ期患者の生存中央値が8~10ヶ月ですからかなり効果があったわけです。(中略)


 このケトン食を難治性てんかんの治療として実行していたある子供に偶然脳腫瘍(アストロサイトーマ)が発見されたのですが、ケトン食を継続するうちに腫瘍が小さくなったという事例があり、ケトン食にはがん治療効果があるという仮説が出されました。(中略)


 ケトン食にははたしてがん治療の効果が本当にあるかどうか、まだ結論は出ていません。


 しかし、その可能性には大きな期待が寄せられている状況なのです。

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 江部康二は「期待が寄せられている」などと控えめな言い方をしていますが、2型糖尿病のみならず、難病中の難病である1型糖尿病さえも糖質制限は治してしまうのですから、「唯一がんだけは治せませんでした。はい残念」なんて話はありえないと思います。


 藤田紘一郎や青木厚のエピソードもありますし、糖質制限およびケトジェニック・ダイエットでがんが治るのは間違いないと言っていいでしょう。



【まとめ】

 ●様々な状況証拠から、糖質制限でがんが治ることは確実と思われる。



🏥国民病のがん。標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。

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