「代替医療を受けて標準治療を受けないがん患者は死亡リスクが高い」の嘘
✳️ 【標準治療を受けていないがん患者は死亡リスクが高い】
スーパーエリートである標準治療は、実際のところどれだけ効果があるのでしょうか。
ここで、標準治療と代替療法の治療成績を比較したアメリカの研究を紹介します。 図表1-2は、アメリカで標準治療を受けた患者さんと、標準治療を受けずにハーブや健康食品といった代替療法のみを受けた患者さんの治療結果を比べています(JNCI.2018)。
ステージⅡ、Ⅲの乳がん、前立腺がん、大腸がんの患者さんが対象で、標準治療を受けた560人と、代替療法のみを受けた280人の間で生存率を比較しました。
その差は歴然で、治療開始から6年が経過した時点での生存率は、標準治療を受けたグループでは75%、代替療法のみのグループでは50%と大きな差が認められました。
次にがんの種類ごとに見てみましょう。
図表1-3の上が大腸がんで、下が肺がんのデータです(JNCI.2018)。
標準治療の効果が比較的高い大腸がんでは、その差はさらに大きなものとなっています。
大腸がんの患者さんにおいては、6年が経過した時点で、標準治療を受けたグループの生存率は80%なのに対し、代替療法のみのグループは約35%の人しか生存していませんでした。
この研究は、標準治療を受けずに代替療法を受けているがん患者さんほど、生存率が低いという事実を明らかにしています。 津川友介/勝俣範之/大須賀覚〈最高のがん治療〉より
✔️【反論〈なぜハーブと健康食品なのか?〉】
標準治療と比較対象にされた代替医療はハーブと健康食品らしいですが、がん治療の代替医療の王様は今も昔も玄米菜食であり、少し珍しいところでサプリメントや糖質制限といったところです。
ハーブや健康食品でがんが治るという話は聞いたことがなく、このデータはまったくのアンフェアと言わざるをえません。
【なんの代替医療なのかが隠されている】
しかし、〈最高のがん治療〉の著者たちはまだフェアなほうであり、ほかの標準がん治療医のブログや動画では、具体的になんの代替医療なのかを伏せながら解説がされています。
ところで、代替医療に詳しくない人たちのために書いておきますが、代替医療には有名なものだけでも……
●アーユルヴェーダ
●アレクサンダー法
●アロマセラピー
●イヤーキャンドル
●オステオパシー
●カイロプラクティック
●キレーションセラピー
●クラニオサクラル・セラピー
●クリスタルセラピー
●結腸洗浄
●催眠療法
●サプリメント
●酸素療法
●指圧
●人智学医療
●吸玉療法
●スピリチュアル・ヒーリング
●セルラーセラピー
●デトックス
●伝統中国医学
●ナチュロパシー
●ニューラルセラピー
●バッチ・フラワーレメディー
●鍼
●ヒル療法
●風水
●フェルデンクライス法
●分子矯正医学
●マグネットセラピー
●マッサージ
●瞑想
●リフレクソロジー
●リラクセーション
●レイキ
……といったものがあるのです。
このうち、風水やマッサージでがんを治す治療家など聞いたことはありません。
具体的になんの代替医療なのかを明かしていないデータは、ひょっとすると標準治療と風水やマッサージを比較している可能性があるのです。
これで「標準治療より代替医療のほうが死亡リスクが高い」なるデータが、まるで信用できないものであることがわかってもらえたと思います。
【まとめ】
●ハーブや健康食品は、がん治療の代替医療としてメジャーなものではない。
●具体的になんの代替医療なのかを隠している卑怯な医師がいる。
🏥国民病のがん。手術などの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。
がんは3大標準治療では治らない!がん食事療法を知ってください!
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