✳️【がん幹細胞】 「がん幹細胞(キャンサー・ステム・セル)」とは、がん細胞の性質や機能のヒエラルキーの頂点に立っているがん細胞のことを指します。自己複製をしたり、がん前駆細胞として分化・増殖し、様々な性格を有した新たながん細胞を次々に作り出したりしていきます。たとえるならば、がん細胞組織の頂点... 続きをみる
2023年10月のブログ記事
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「近藤誠監修の漫画〈医者を見たら死神と思え〉は金儲け目的」の嘘
✳️【近藤誠監修の漫画】 事実(ファクト)を正しいベクトルで正しく報道するという根本思想は、報道機関にとって命綱であるはずです。当然、こういった矜持が各メディアに宿っているものと信じたいのですが、がん医療に関するこれまでの報道の「クセ」を見ると、非常に残念な状況にある、といわざるをえません。視聴... 続きをみる
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✳️【抗がん剤の縮小効果】 がんの進行が著しく、症状が窮迫して重篤な結果をいつ招いても不思議ではないような危機的な全身状態であっても、抗がん剤による縮小効果が得られることで、危険な状態を一変させ、再び日常に戻ることが可能になった患者さんも数多く経験してきました。 大場大〈東大病院を辞めたから言え... 続きをみる
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✳️【抗がん剤で再発を防ぎ、がんとの共存を目指す】 抗がん剤を使用する主な目的として、がんの治癒を目指すための場合と、治癒が困難ながんと上手に共存することを目指すための場合とがあります。以下、具体的に示します。 ①手術だけでは再発リスクが高いために、再発をできるだけ抑える目的で使用する補助的... 続きをみる
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✳️【アンカー効果】 私たちは何かを主張し結論づけようとするとき、必ずしもゼロベースで意思決定をするようなことはしないはずです。個人に備わっている何らかの知識や帰納的経験がどこかで前提となっていて、目の前に訪れた新しい事象に対しては、その前提に照らし合わせながら思考を働かせて理解を深めようとして... 続きをみる
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がん治療論争!大場大vs近藤誠編(勝者はあなたが判断してください)目次
応援クリックお願いします🙏 にほんブログ村 ▼「主治医の言うことより近藤誠本の情報が信頼されている」の嘘 ▼「抗がん剤で再発を防ぎ、がんと上手に共存できる」の嘘 ▼「抗がん剤の縮小効果で日常に回復できる」の嘘 ▼「近藤誠監修の漫画〈医者を見たら死神と思え〉は金儲け目的」の嘘 ▼「がん放置療法は... 続きをみる
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「近藤誠のがん放置療法は論文として発表されていないから間違い」の嘘
✳️【なぜがん放置療法を論文にまとめないのか】 近藤医師が「放置療法」という治療法が本当に良いと考えていて、患者さんに広めたいと思うのなら、どうして学会で報告したり、論文にまとめたりしないのでしょうか。「放置療法」は、確かに一部の人には有効かもしれません。それなら、医学的、科学的な客観的データと... 続きをみる
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✳️【ヘルシンキ宣言】 近藤医師がそれでもどうしても「放置療法」をしたいのなら、「研究的治療」として第三者の倫理委員会に治療計画を提出し、許可を得るべきです。倫理委員会で許可されていない研究的治療を実際に患者さんにおこなうのは、「人体実験」をしているようなもの。 現代医学の臨床研究・臨床試験... 続きをみる
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「日本の胃がん検診の有効性は症例対照研究で示されている」の真相
✳️【胃がん検診の症例対照研究】 ではなぜ日本では胃がん検診をおこなっているのかというと、1つ上のエビデンスレベルのデータがあるからです。ランダム化比較試験よりはレベルは落ちますが、エビデンスレベル3の複数の「症例対照研究」(Cancer 1986)で有効性が示されています。(中略) その後、あ... 続きをみる
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「胃がん死亡数が減っていなくても胃がん検診には意味がある」の嘘
✳️【胃がん検診】 近藤医師は、がんもどき自説を裏付けるデータの1つとして、よく胃がんの発見数と死亡数の推移のグラフを紹介します。近藤医師の指摘はこうです。 「早期発見理論が正しいとすると、検診で胃がん総数が増えれば、胃がん死亡数は減ってしかるべきです。ところが死亡数は変わらない。とすれば、... 続きをみる
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✳️【外来化学療法】 抗がん剤治療には多くの誤解があります。抗がん剤の印象として、副作用が強く、抗がん剤をやっている最中は、寝たきり状態のようになって、仕事も何もできないのではないのかと思っている人が多いのではないでしょうか。 しかし、最近の抗がん剤は、通院で治療ができ、抗がん剤治療をおこな... 続きをみる
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「TS-1など、抗がん剤は止まることなく進化を続けている」の嘘
✳️【進化が止まらない抗がん剤】 乳がんでは、1970年代から、術後に、リンパ節転移があった患者さんを対象に、「抗がん剤を投与する群」と「投与しない群」にランダムに分けて予後を比較する臨床試験が複数おこなわれてきました。世界で最初におこなわれたのが、3つの抗がん剤を組み合わせたCMF(シクロフォ... 続きをみる
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「イレッサが悪いのではなく抗がん剤の専門家がいないから」の嘘
✳️【抗がん剤で治るがん】 抗がん剤を使う目的の1つ目は、「抗がん剤でがんを治すこと」です。 血液がんは抗がん剤がよく効くというのは知られていますが、固形がんのなかでも「胚細胞腫瘍」「子宮絨毛がん」などのがんは、抗がん剤が治療の第一選択肢になります。血液がんと同じで抗がん剤に対する感受性が強... 続きをみる
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✳️【分子標的薬ハーセプチン】 抗がん剤で治癒率が向上する例をご紹介しましょう。乳がんの「ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)は固形がんに世界で初めて承認された分子標的薬です。(中略) HER2陽性の乳がんの術後患者さんを対象に、標準的な抗がん剤治療にハーセプチンを加えた群と加えなかった群にラ... 続きをみる
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✳️【手術で回復した乳がん患者】 実際に「放置療法」を勧められた患者さんの体験を紹介しましょう。 50代のある女性は、左乳房に8センチの腫瘤を自覚し、当時慶応大学にいた近藤医師を受診したところ、乳房、腋窩リンパ節転移を認め、ステージ3Aと診断されました。乳がんのステージ3の場合、リンパ節転移... 続きをみる
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「世界中のがん診療ガイドラインに放置をすすめているものなどない」の真相
✳️【がん診療ガイドライン】 がんが治る可能性が高いにもかかわらず、積極的治療を勧めずに「放置が1番」と言うことは、医学的にも科学的にも倫理的にも大問題です。 どんながんにどんな治療を推奨すべきかは、がんの種類ごとに「がん診療ガイドライン」にまとめられています。現時点での最新情報を含め、すべ... 続きをみる
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✳️【5ミリで見つかった段階で手術を受けていれば……】 5ミリで見つかった早期乳がんを放置して、骨と肺と肝臓に転移し、最初にがんが見つかってから18年後に、58歳で亡くなった女性の最後の2年間が、『いのちを楽しむ─容子とがんの2年間─』というドキュメンタリー映画になっています。 彼女は、最初... 続きをみる
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✳️【超早期がんでも対応が必要】 さらに、子宮頸がんの超早期がん(上皮内がん)では、治療をせずに経過観察した報告があります。40~58%の人ががんが自然に縮小した一方、3~5%の人が浸潤がんになっていました(Cancer 1996他)。 早期がんなら、なおさら注意が必要です。早期胃がん患者さ... 続きをみる
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✳️【非浸潤がん患者の経過観察】 近藤誠氏の「がんもどき自説」では「非浸潤がんはがんもどき」「上皮内がんは99%がんもどき」と、まるで非浸潤がん、上皮内がんであれば放っておいても問題ないかのようにされています。非浸潤がん、上皮内がんとは、がん細胞が主に粘膜内にとどまっている超早期がんのこと。つま... 続きをみる
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✳️【がんもどき自説】 ・がんには「本物のがん」と「がんもどき」がある。 ・「本物のがん」は、早期発見してもすでに転移していて命を奪うから治療は無駄。 ・「がんもどき」は、転移する能力を持っていないため、放っておいても大丈夫。 これが、近藤医師が提唱する「がんもどき理論」です。理... 続きをみる
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✳️【がん検診】 近藤誠氏の「がんもどき自説」は、検診で見つかるがんには「がんもどき」が多く、検診は百害あって一利なしと一刀両断されています。これも、一部正しいことを言っていますが、検診の効果を全否定するのは世界のスタンダートとかけ離れてしまっています。 では、正解は何かというと、「検診でメ... 続きをみる
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がん治療論争!勝俣範之vs近藤誠編(勝者はあなたが判断してください)目次
応援クリックお願いします🙏 にほんブログ村 ▼「検診でメリットが得られるがんと得られないがんがある」の嘘 ▼「がんもどき理論を主張しているのは近藤誠1人だけ」の嘘 ▼「非浸潤がんを放置すると再発・死亡する」の嘘 ▼「超早期がんでも放置してはいけない」の嘘 ▼「世界中のがん診療ガイドラインに放置... 続きをみる
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近藤誠の〈抗がん剤は効かない〉はがん患者にとっての福音にはならない
【がん患者にとっての福音、新しい地平】 近藤誠〈抗がん剤は効かない〉から引用します。 ━━━━━━━━━━━━━━━ 「文藝春秋」2011年1月号の拙稿「抗がん剤は効かない」(以下「効かない論文」)の反響は大きく、編集部には、近来にない多数の問い合わせが殺到したといいます。いかにも切羽詰まった... 続きをみる
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抗がん剤治療を受ける人と近藤誠のアンチがいなくならない3つの理由
【いまだにいなくならない近藤誠のアンチ】 ここまでの記事を読んだ人なら、抗がん剤治療がどれほど欺瞞と矛盾に満ちたものなのか、どれほどバカバカしいものなのか、(普通の読解力があれば)わかってもらえたと思います。 しかし、いまだに抗がん剤治療を受ける人と、近藤誠のアンチはゴミのようにいます。こ... 続きをみる
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【勝俣範之と近藤誠の1回目の論争】 2014年に出版された勝俣範之の〈「抗がん剤は効かない」の罪〉は近藤誠の〈抗がん剤は効かない〉への反論本ではあるのですが、実はこの2人の論争は2011年に1回目が起きているんです。 まず近藤誠が文藝春秋2011年1月号に〈抗がん剤は効かない〉という論文を寄稿... 続きをみる