「日本の胃がん検診の有効性は症例対照研究で示されている」の真相
✳️【胃がん検診の症例対照研究】
ではなぜ日本では胃がん検診をおこなっているのかというと、1つ上のエビデンスレベルのデータがあるからです。ランダム化比較試験よりはレベルは落ちますが、エビデンスレベル3の複数の「症例対照研究」(Cancer 1986)で有効性が示されています。(中略) その後、ある地域でアンケートを取って、胃がん検診を受けた人と受けていない人に分けて、その後の転帰を調べる「コホート研究」(Cancer 2003)もおこなわれ、これらでも検診を受けたほうが死亡リスクが少ないという結果が出ています。ちなみに、コホート研究は、検診を受ける群と受けない群にランダムに振り分けるわけではないので、ランダム化比較試験よりかは信頼度は落ちます。でも、“単に発見数と死亡数を並べただけ”のデータよりもエビデンスレベルは上です。
これらが、日本で胃がん検診をおこなう根拠となっています。
まとめると、「胃がんの発見数は増えているのに死亡数は減っていない」というデータだけでは、「検診は有効ではないのでは?」という指摘にはなるものの、有効性を否定することはできない。日本ではこのデータを上回るレベルのエビデンスがあるから検診を続けている、ということです。 勝俣範之〈医療否定本の嘘〉より
✔️【反論〈症例対照研究の真相〉】
勝俣範之は症例対照研究というものをあげていますが、これは「ランダム化比較試験よりレベルが落ちる」どころのものではありません。
症例対照研究とはランダム化比較試験と違い「総死亡数がわからない」という致命的な欠点がある研究方法なため、新潟大学医学部名誉教授の岡田正彦によると、専門家の間ではほとんど相手にされないものだそうです。
また、お金、時間、手間暇がとにかくかかるランダム化比較試験と違い、症例対照研究は1人で簡単にできるものなため、不正や捏造がやり放題の「いい加減な研究」として有名だそうです。
そんなものを根拠にされてもねぇ……。
【まとめ】
●勝俣範之が胃がん検診がおこなわれる根拠にと症例対照研究とは、非常にいい加減な研究として知られている。
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