医者と病院に殺されないための知識ブログ

医療界は現代医学に支配されており、標準治療を受けることが常識とされています。が、それによって多くの命が失われているのです。この事実を日本人に伝えるのがこのブログの目的です。

近藤誠に「科学的反論」ができない勝俣範之がとった卑怯な作戦



【勝俣範之と近藤誠の1回目の論争】

 2014年に出版された勝俣範之の〈「抗がん剤は効かない」の罪〉は近藤誠の〈抗がん剤は効かない〉への反論本ではあるのですが、実はこの2人の論争は2011年に1回目が起きているんです。


 まず近藤誠が文藝春秋2011年1月号に〈抗がん剤は効かない〉という論文を寄稿し、それに対抗して勝俣範之が週刊文春2011年1月20日号に〈「抗がん剤は効かない」は本当か!?〉という記事を載せたのです。



【勝俣範之が無視を決め込む近藤誠の主張一覧】

 ところが、それから4ヶ月後に本として出版された近藤誠の〈抗がん剤は効かない〉によると、勝俣範之は以下のテーマに対して完全沈黙を決め込んでいるそうなのです。


 ●進行期(非小細胞型)肺がんで、抗がん剤を標準治療に(根拠なく)格上げした教科書記載は妥当ではない


 ●臨床試験で一方のグループだけに手厚いケアをすれば、それだけで生存期間中央値が数ヶ月開いてみえる


 ●エスワンの臨床試験の生存曲線は奇妙な形で、人為的操作が介在している


 ●転移性乳がん用の分子標的薬ハーセプチンの、臨床試験の生存曲線が奇妙な形で、人為的操作が介在している


 ●肺がん治療用の分子標的薬イレッサに、治療上格別の意味はない


 ●大腸がん治療用の分子標的薬アバスチンの臨床試験では、使わないグループと生存曲線が重なった


 ●大腸がん用の分子標的薬ベクティビックスには、臨床試験で延命効果がなかった


 ●同じ臨床試験で、無増悪生存率(PFS)の形が奇妙で、人為的操作がある


 ●それなのに同剤が認可されたのは、審査に当たる抗がん剤治療専門家らが、新薬を認可させたい官僚の意向に沿って馴れ合い審査をするからだ


 ●仮に抗がん剤や分子標的薬が、がんの増悪を抑制できるなら、全生存率(OS)が使わないグループと同じというのは矛盾する


 ●大腸がん患者が昔に比べ延命しているように見えるのは、リード・タイム・バイアスのせい。今の専門家は、それを抗がん剤の効果というふうにすり替えている


 ●分子標的薬は毒性があって、QOLを下げる


 ●殺細胞薬としての抗がん剤は、ほぼ先行きはない



【具体的反論はなし】

 勝俣範之の〈「抗がん剤は効かない」の罪〉は、近藤誠の〈抗がん剤は効かない〉の出版からなぜか3年も経ってから出版されたのですが、前回は無視を決め込んだ近藤誠の主張に対して勝俣範之はどんな反論をしているのかといいますと、私が見た限り前の記事で紹介した生存曲線以外、具体的な反論は1つもありませんでした。


 しかし、「このままではまずい……」と判断したのか、勝俣範之は次のような作戦をとってきたのです。


 〈「抗がん剤は効かない」の罪〉から引用します。


━━━━━━━━━━━━━━━

 (前略)以上のように、治験の質が97年を境にガラリと変わったことをご存知ないのか、近藤医師は、乳がんのハーセプチンやTS-1など薬剤の承認治験のデータに関して、“人為的操作”、つまり不正や捏造があったなどと繰り返し言っています。しかし、それにはまったく根拠がありません。近藤医師が「生存曲線が上に凸を示しているから人為的操作が入った」と言う点に関しては、第2章で詳細に解説しましょう。 


 乳がんのハーセプチンの治験は、日本をはじめ、米国や欧州、全世界でおこなわれましたので、そのデータが捏造であったとしたら、世界的なスキャンダルになります。ですが、いっこうに、世界的な問題にはなっていません。


 近藤医師が、ご自分の主張が正しいと思うのなら、一般誌ではなく学術雑誌に投稿すべきだと思います。科学的学術雑誌は捏造などを決して許しませんので、そのような告発には迅速に対応するはずです。ディオバン事件が発覚したのも、京都大学の由井芳樹医師が『ランセット』誌に送ったレターが発端だったと言われています。 


 近藤医師も、94年にクレスチンのデータの不整合について『ランセット』誌へレターを送ったように、ハーセプチンやその他の抗がん剤について不正があるとして、学術雑誌に投稿してほしいと思います。残念ながら、近藤医師の理論は『ランセット』誌はおろか、国内外の学術雑誌には掲載されていません。投稿されたのかもしれませんが、医学的にまったく根拠がないために、掲載を許可されなかったのかもしれません。その一方で、一般誌は医学術雑誌と比べて厳しい審査などがないので、そのまま掲載されてしまうのでしょう。

━━━━━━━━━━━━━━━



【勝俣範之の作戦解説】

 おわかりでしょうか?


 勝俣範之は近藤誠の主張1つ1つを論破できないため、「間違っていると言うのなら、医学雑誌にレターを送ればいいではないか!」という作戦に出たというわけなのです。


 しかし、「医学的にまったく根拠がないために……」と言うのなら、なぜ根拠がないと言えるのかをあなたが説明すべきだと思うのですが……。



【笑い死にさせるつもりか……】

 ところで、そんな勝俣範之の〈「抗がん剤は効かない」の罪〉のサブタイトルは「ミリオンセラー近藤本への科学的反論」というものなのですが、これが読者を笑い死にさせるつもりでつけたかどうかは闇の中です……。



【まとめ】

 ●勝俣範之に近藤誠を論破する知識と能力はない。


 ●勝俣範之は今すぐR1グランプリに出るべきである。



🏥国民病のがん。手術などの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。食事療法をぜひご検討ください。

がんは3大標準治療では治らない!がん食事療法を知ってください!


目次へ

抗がん剤論争!勝俣範之vs近藤誠編(勝者はあなたが判断してください)目次