がん検診を受けることで寿命が延びるという証拠など存在しない
【がん検診を受けても意味はない】
がんを早期発見・早期治療し、日本国民をがんから救い続けているとされているがん検診というもの。
いまだに多くの人々が医療界の宣伝にだまされてがん検診をせっせと受けていますが、がん検診を受けても意味がないどころか、逆に寿命が縮んでしまうということをご存知でしょうか?
「そんなまさか……」と思われたかもしれませんが、これはデータによって証明されている厳然たる事実です。
にもかかわらず、「がん検診を受ければがんを早期発見・早期治療できる!」と言い張る人があとを絶ちません(苦笑)。
そこで、世界中でおこなわれた肺がん、大腸がん、子宮頸がん、乳がん、胃がんの5大がん検診のランダム化比較試験(RCT)の歴史を振り返ってみたいと思います。
【肺がん】
肺がんのがん検診RCTは私の知る限り、1968年にロンドンでおこなわれたものや、1986年にアメリカのメイヨークリニックがおこなったものなど4つあります。そして4つともすべて、有効性は証明されませんでした。
【大腸がん】
大腸がんのがん検診RCTは私の知る限り、1993年にアメリカ・ミネソタ州でおこなわれたものや、1996年にイギリスでおこなわれたものなど3つあります。そして3つともすべて、有効性は証明されませんでした。
【子宮頸がん】
子宮頸がん検診RCTは私の知る限り世界で2回おこなわれており、1つは有意差は認められず、もう1つの2013年にインドでおこなわれたものは、検診群のほうが死亡数が少なかったそうです(ちなみにこのデータは大場大という医師がよく取り上げるものです)。
しかし、これにはカラクリがあり、クラスター単位のRCTだったのです。
どういうことかといいますと、1人1人をくじ引きで2群に振り分けるのではなく、数十人単位、数百人単位で2群に振り分けられていたのです。これでは正確性の高いRCTとはとても呼べません。
【乳がん】
乳がん検診RCTは古くから多くおこなわれており、欧米には有効性が証明されたとされるRCTが8件もありました。
しかし2000年、デンマークの研究者たちがデータの中の欺瞞を暴き評価は変更。その影響からスイスではマンモグラフィーが廃止にされました。
また、聖路加国際病院乳腺外科医の山内英子と、日本乳がん学会理事長の中村清吾が日経新聞に〈『乳がん検診、行かなきゃ』…その思い込みは捨てよう〉という記事を発表しています。
【コクラン・ライブラリー】
ところで、コクラン・ライブラリーというものをご存知でしょうか?
世界最高峰の権威を誇るアメリカの医学雑誌で、医療においていかなる反対意見を持つ者も、このコクラン・ライブラリーにだけはひれ伏すといわれます。
また、コクラン・ライブラリーと双璧をなす雑誌である米国医師会誌がある論文を発表した際、コクラン・ライブラリーがその論文の中の欺瞞を暴き、米国医師会誌の裏の顔を痛烈に批判したことがあります。
これでわかるようにコクラン・ライブラリーとは、世界最強の正義の医師軍団なのです。
そのコクラン・ライブラリーが「有効性が証明された乳がん検診RCTは存在しない」と結論付けています。
【胃がん】
最後に胃がんの検診RCTなのですが、これだけは歴史上ただの1つもおこなわれていないとされています。
しかし、5大がんのうち4つのがん検診の有効性がことごとく否定されているのですから、胃がんの検診RCTも結果は目に見えているでしょう。
【PSA検査】
さて、5大がんでは太刀打ちできないと見たのか、前立腺がんを調べる検査であるPSAで有効性が示されたとされるデータで対抗してくる人がいました。
そして事実、有効性が証明されたRCTは存在し、欧州7ヵ国でおこなわれたERSPCという試験では、前立腺がんの死亡数が対照群より大きく下回りました。
が──臨床試験のデータをよく見てみると、「前立腺がんの死亡者を1人減らすのに、1410人が検査を受ける必要がある」と書かれていたのです。
つまり、1人を救う代わりに、1409人が過剰治療で寿命を縮める危険性があるわけです。
これで「有効性が証明された」と言うのは暴論です。
ちなみにアメリカでおこなわれたPLCOという試験では有効性は否定され、アメリカやカナダ、そして日本の国立がん研究センターもPSAを推奨していません。
【症例対照研究】
RCTでがん検診の有効性が完璧に証明されたことが1度もないことがわかっていただけたと思いますが、RCT以外の方法、たとえば症例対照研究などを持ち出して「有効性が証明された」という人もいます。
しかし、症例対照研究では有効性の証明にはなりません。
なぜなら症例対照研究はRCTと違い、「総死亡数がわからない」という致命的な欠点があるからです。
がん検診の有効性を確かめるためには、がんの死亡者数以上に総死亡数が重視されます。
なぜなら、がんによる死は免れても、ほかの病気で死んでしまっては意味がないからです。
症例対照研究ではこの総死亡数というものが確認できないのです。
以上で説明は終わりです。
がん検診とはお金と時間の無駄な上、過剰診断・過剰治療で命を縮める危険性すらある、百害あって一利なしなものなのです。
1人でも多くの方が医療界の嘘に気づき、がん検診を受けない世の中になってくれることを祈るばかりです。
がん検診の大ペテンについてもっと詳しく知りたい方は、以下の参考資料をお読みになってください。
【参考資料】
岡田正彦〈医者の私ががん検診を受けない9つの理由〉
鳥集徹〈がん検診を信じるな〉
近藤誠〈患者よ、がんと闘うな〉
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