近藤正二の〈日本の長寿村・短命村〉は糖質制限の有効性を示す根拠にはならない
【牧田善二vs勝間和代】
糖質制限指導者の牧田善二医師は〈医者が教える正しい食事術〉という本の中で、東北大学名誉教授で医学博士の近藤正二の〈日本の長寿村・短命村〉という本を紹介しています。
牧田善二によるとその本には「野菜と大豆をよく食べる町村は長命で、白米と果物をよく食べる町村は短命」と書かれているそうです。
牧田善二はそれを根拠に「だから糖質制限は健康にいいのだ」と主張しています。
それから数カ月後、経済評論家・勝間和代の〈勝間式食事ハック〉という本を読んだのですが、私は思わずズッコケそうになってしまいました。
なんと勝間和代によると〈日本の長寿村・短命村〉には「肉は少なく、玄米と野菜をよく食べる町村が長寿」と書かれているそうです。
そして勝間和代はそれを根拠に「肉は体に悪く、玄米菜食が体にいい!」と主張しているのです(笑)。
糖質制限と玄米菜食は対極の主張をしているというのに、ある人は〈日本の長寿村・短命村〉を読んで「糖質制限は体にいいのだ!」と解釈し、またある人は〈日本の長寿村・短命村〉を読んで「玄米菜食は体にいいのだ!」と解釈する──非常におもしろい現象です。
【〈日本の長寿村・短命村〉は参考にならない】
では、〈日本の長寿村・短命村〉を読むことで、我々はどのような情報を得ることができるのか?
正解は──「これといった情報を得ることはできない」。
〈日本の長寿村・短命村〉とは、近藤正二が日本中の990もの町村を、実に36年間にわたってみずから足を運んで調査した作品です。
その情熱と行動力には敬意を表しますが、残念ながら「無駄な努力だった」と言わざるをえません。
この手のテーマは健康者&不健康者使用バイアスを考慮に入れないと、正しい答えは出ないからです。
【勝間和代のミステリー】
最後に余談を1つ。
勝間和代は堀江貴文に「肉を食え!」とすすめられているそうですが、「肉を食べることで健康になれる証拠がない」という理由から肉を食べないのだそうです。
たしかに勝間和代の本の参考文献には、玄米菜食の権威コリン・キャンベルの本が挙げられているのですが、同時にオススメ本として藤川徳美や白澤卓二といった糖質制限指導者たちの本が挙げられていました。
ミステリーです……。
ちなみに勝間和代に肉を食べることをすすめているらしい堀江貴文なのですが、彼はうな重をよく食べるようなので、糖質制限の知識は皆無だと思われます。
【まとめ】
●近藤正二の本は質が低く、あまり参考にはならない。
●勝間和代が肉を食べない理由が、いまひとつ理解できない。
🏥国民病の糖尿病。インスリンなどの標準治療で治療するのが常識とされていますが、標準治療は大変危険なものなのです。糖質制限をぜひご検討ください。
糖尿病は標準治療や人工透析では治らない!糖質制限を知ってください!
トップページへ
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。