天然痘をヨーロッパから撲滅させたレスター方式
【その昔のヨーロッパ】
では、天然痘はどのようにして撲滅されていったのか。
ヨーロッパはアジアより清潔そうなイメージがありますが、実は20世紀初頭まで大変不潔で不衛生な状態だったのです。
糞尿は街路に垂れ流し、ゴミは窓から通りに捨て、飲み水も洗濯の水も同じ汚染された川から使っていました。
また、労働者階級の平均寿命は二十歳以下で、借金を返せない奴隷たちはブロイラーのニワトリのように狭い監獄に閉じ込められました。
このような状態では感染症が拡大するのは当然だったのです。
【下水道】
そこでイギリスのレスター市は1851年から下水道を、1881年から下水道換気システムを導入し、天然痘の死者数と乳児死亡率をワクチンなしで激減させることに成功します。これをレスター方式といいます。
「感染症死亡率が減少したのはワクチンのおかげではなく、栄養・衛生状態の改善のおかげなのだ」という話を聞いたことがあると思いますが、レスター市の例でそれが嘘でないことがわかってもらえたと思います。
【JAMAも認めている】
ちなみに今言った「ワクチンのおかげではなく……」という主張は、反ワクチンの人たちだけがしているものではなく、なんと1999年のJAMAにも載っているものなのです。
【トーマス・リバースの言葉】
最後に、1932年のサイエンスに載った、リバースの法則で知られるトーマス・リバースの言葉を紹介します。
「多くの病気は汚染された水や食品から媒介しているものであり、ワクチンではコントロールできなかった。しかし、衛生の向上によって大部分が治癒しているのである」
【まとめ】
●感染症はワクチンではなく、衛生・栄養状態の改善で減少した。
●この事実は世界屈指の医学雑誌JAMAも認めている。
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