医者と病院に殺されないための知識ブログ

医療界は現代医学に支配されており、標準治療を受けることが常識とされています。が、それによって多くの命が失われているのです。この事実を日本人に伝えるのがこのブログの目的です。

「近藤誠はルールを守らない悪役レスラーのような人間」の嘘


 


【近藤誠は悪役レスラー?】

 東京大学医学部卒の医師である高野利美という方の意見にこういうものがあります。


 「近藤さんの反論はEBMのルールを無視したものです。あたかも礼節を重んじる柔道家に、反則技を連発する悪役レスラーのようなものです」


 では、本当に近藤誠がルール無視の反則技を連発する悪役レスラーなのか、近藤誠の過去の主張をいくつか見てみましょう。


 近藤誠〈健康診断は受けてはいけない〉から引用します。



【近藤誠の反論例①】

 専門家たちは「比較試験の結果、大腸がん検診が有効だった」と語ります。本当でしょうか。 


 欧米には、数万人以上の健康人を対象とした試験が3件ありますが、いずれも被験者を2班に分けて、片方には、大便の中に血液の痕跡があるかどうかを調べる“潜血検査”を実地しています。痕跡があれば、“便潜血陽性”で、精密検査としてバリウムを用いた大腸エックス線撮影か、大腸内視鏡検査がおこなわれます。 


 規模が最大の、英国での比較試験を見てみましょう。被験者は15万人で、結果は、 


 大腸がん死亡数 

  放置群 420人 

  潜血検査群 360人


 と、検査群の大腸がん死亡数が60人ほど少なくなっています。 


 ところが総死亡数はというと、 


 総死亡数 

  放置群 12515人 

  潜血検査群 12624人 


 と、潜血検査をしたほうが109人も多くなっているのです(Lancet 1996)。 


 もしこの両方の結果が正しいとすると、検診が大腸がん死亡を減らしたけれども、それ以外の死亡数を増やし、総死亡数が増えてしまったことになります。 


 別の解釈は、亡くなったケースの解剖率が低いため、大腸がんで亡くなったという判定が信頼できない、というものです。いずれにしても、人が亡くなった事実は間違えようがないので、総死亡数の判定は正確であるはずです。 


 したがって、この比較試験の結論は「検診は無効かつ有害」となるべきです。それなのに逆の主張がされるのは、試験結果を報じる論文にカラクリがあるからです。説明しましょう。 


 報告論文は通常、研究の背景、方法、結果などに分けて記載するのですが、冒頭におかれた数百字程度の“要約(サマリー)”を読めば、概略がわかるようになっています。それで医者たちは、たいていサマリーしか読まないし、インターネットなどで流通する情報も、ほとんどがサマリー程度の内容です。したがってサマリー次第で、研究から受ける印象が大きく違ってしまいます。 


 この点、その比較試験のサマリーには「大腸がん死亡数が減った」とあるだけで、総死亡数が増加した事実は記載されていないのです。本文では触れられていますが、目を皿のようにして読まないと、総死亡数が増加したことに気づかない仕掛けになっています。それで医者の多くは、大腸がん検診の有効性を示した試験だと思ってしまうのです。 


 しかし論文著者である研究者らには、総死亡数が増加した事実は明らかなので、それをサマリーに記載しなかったことは意図的です。これは社会に与える影響力からみると、試験結果を捏造したに等しいのです。 


 他のふたつの比較試験の論文にも、サマリーに総死亡数を記載しないという、同じインチキがあります。こうしたインチキ論文が、世界中の健康人に潜血検査をすすめる根拠とされているのです。



【近藤誠の反論例②】

 医師のなかで社会的影響力が最強なのは、学会の権威たちでしょう。マスコミも、何かにつけて権威たちに頼ります。 聖マリアンナ医科大学乳腺・内分泌外科の元教授で、いまは同大学の乳がん検診センター付属クリニックの院長をつとめる福田護氏は、 


 「検診を受けることで乳がんによる死亡を減らす効果があることが確認されている」 


 と、これもデータを示さず、断定的に述べています(産経ニュース 2015)。──データがなくても、権威者が断定すると、ウソも本当のように聞こえますね。 


 といって、データを示されたら安心、というものでもない。たとえば、その福田氏が編著者となっている『ピンクリボンと乳がん まなびBOOK』という本では、英国・米国の乳がん死亡率が減少傾向にあるというグラフと、日本のそれが上昇傾向にあるというグラフの両方を、1つの図に同時掲載して、両者の違いを強調しています。しかし、英国・米国のデータとしては、高齢化の影響を受けない“年齢調整死亡率”を用い、日本のそれは“粗率”を用いています。これは検診宣伝のためには恰好のインチキ論法なのです。

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 ……さて、これらの近藤誠の反論の仕方から、EBMのルールを無視しているような印象を受けるでしょうか?


 礼節を重んじる柔道家たちに反則技を連発する悪役レスラーのような印象を受けるでしょうか? 少なくとも私はそんな印象を受けません。


 それどころか、近藤誠こそが礼節を重んじる柔道家として、卑怯な反則技を連発する悪役レスラーたちをやっつけるヒーローに映ります。


 それだというのに高野利美は、いったい近藤誠のどういうところを見て悪役レスラー呼ばわりするのでしょうか……? 


 結論を急ぎますと、これが反近藤派の人間たちの手口なのです。


 理屈ではかなわないため、歪曲、印象操作、人格攻撃などで対抗するしかすべがないのです。



【まとめ】

 ●高野利美は近藤誠のことを「反則技を連発する悪役レスラー」呼ばわりしているが、事実はまったくの逆である。



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