デタラメ健康本 櫻井大典の〈病気にならない食う・寝る・養正〉
【すごい経歴の漢方コンサルタント】
本屋の健康コーナーのところで櫻井大典という人の〈病気にならない食う・寝る・養正〉という本を見かけました。
ところでこの櫻井大典という方、プロフィールを見てみるとものすごい人らしく、米カリフォルニア州立大学で代替医療を、中国首都大学で中国医療を学んだ漢方コンサルタントで、ツイッターフォロワーは16万人、年間数千件もの健康相談を受けているのだそうです。
アメリカの大学で代替医療を学んだ人らしいので、手術と薬で治療する現代医学に牙をむいている人だと思われます。いわば私とは同志です。
よって私は「どんなすごいことが書かれているのだろう!」とワクワクしながら櫻井大典の本を読んだのですが、あまりのレベルの低さにため息をつくことしかできませんでした。
【朝食】
まず、櫻井大典の主張にこういうものがあります。
「朝食はお腹が減っていればとってよく、お腹が減っていなければとらなくてよい」
……ファスティングに詳しくない人が聞けば「なるほど」と思われるかもしれませんが、これは明らかな大間違いです。
朝食というのは「とらなくてもいい」ではなく「ぜったいとってはいけないもの」なのです。
不調の原因の大半が、朝食および1日3食にあるといって過言ではありません。
一方、朝食を抜いて1日2食以下にすることで、サーチュイン遺伝子、オートファジー、モチリン、TORなど、様々な自然治癒力が活性化されて体が劇的に健康になっていくのです。
【玄米】
また、櫻井大典の主張にこういうものがあります。
「玄米が合う人はかなり少数。便秘・下痢の人は食べてはダメ」
……玄米のメリットは……
●白米と比べれば栄養がある
●ひょっとしたら抗がん作用があるかもしれない
……これくらいです。
一方、糖尿病の原因のブドウ糖、フィチン酸、食物繊維など、体に悪い物質を豊富に含んでおり、あえて食べる必要のない食品といえます。
合うとか合わないとか、それ以前の話なのです。
【牛乳】
最後にもう1つ。櫻井大典の主張にこういうものもあります。
「牛乳にはカルシウムがあり、乳糖不耐症の人以外は飲んでもOK」
……カルシウムのとりすぎによる副作用に高カルシウム血症というものがあり、骨折、発達障害、突然死など、ありとあらゆる恐ろしい症状に襲われる危険性があるのです。
また、牛乳に含まれるカゼインが強力な発がん性物質であることは、米コーネル大学栄養生化学部名誉教授、コリン・キャンベル博士のネズミの実験で有名な話です。
というわけで牛乳というのは、たとえ乳糖不耐症でなかったとしても、なるべく飲まないようにしたほうがいいものなのです。
【ブラックコメディー】
それにしてもこんなレベルの低い健康の専門家に、年間何千件もの相談が寄せられているとはブラックコメディーです。
日本から病人がいなくならないのは、こんな人間が健康のカリスマとして君臨しているからではないでしょうか?
【参考資料】
石原結實〈図解 食べない健康法〉
山田豊文〈「老けない体」は骨できまる〉
ポール・サラディノ〈医師が唱える超食事大革命 カーニボア・コード〉
コリン・キャンベル/トーマス・キャンベル〈チャイナ・スタディー〉
🏥国民病の便秘。しかし、病院に行く必要も薬を飲む必要もなく、ただ朝食を抜くだけであっさり治るものなのです。詳しくまとめたのでぜひ参考になさってください。
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